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2009年4月25日 (土)

全国学力状況調査で学力の変化はとらえられない…よね?

ある進学校であった話から。

定期テストの成績会議で,ある学年主任が自分の学年の成績についてこんなことを言った。

「今回の3学年の全科目平均は62.3点であります。昨年の3学年の平均は61.8点でありましたので,今年の学年の方が0.5ポイント成績が向上しています」

もちろん,去年の3年生と今年の3年生では,受けている人間も違えば出題された問題も違う。それなのに,平均点が前年より0.5点いいから「去年の生徒より成績がよい」というのだ。そう言っている学年主任は数学の教員だったが,あまりの非論理性に開いた口がふさがらなかった。

さて,先日3度目の全国学力テストが行われたが,そのときに聞いていたラジオで「問題の難易度が年によって違うので,前の年との成績の比較ができない」という批判があることを知った。その時にちょっと疑問に思ったのだが,全国学力テストでは,もともと学力の経年変化など測定できないのではないのだろうか。

時論公論 「学力テスト 見えてきた限界」

だって,問題が毎年違うんだから…例えば前年の平均点より5点悪かったとして,それが学力の低下によるものか,問題の難易度の変化によるものか,どうして区別がつくだろう。

比較するには共通の座標軸が必要だ。私はよく知らないが,小中学校ではNRT(集団基準準拠検査)という標準化された学力テストが行われているようだ。標準化されたテストというのは,事前に抽出された基準となる集団にテストを行うなどして,標準的な点数(座標軸)が明らかになっているテストである(簡単に言えば)。

NRT—子ども達の「確かな学力」のために(PDF)

ちなみに,全国学力テストは,当該学年の生徒全員が受けるものなので,標準化の手続きを踏むことができない。つまり,全国学力テストは非標準化テストであり,標準化テストにあるような基準(座標軸)はもともと存在しない。となると,年度ごとに成績を比較して,学力の経年変化をとらえるのは初めから不可能ではないか思うのだが,どうなのだろう。

学力調査と標準学力検査(文教大学学園長 石田恒好)

ちなみに,何度もテストをつくった経験者として言わせてもらうと,特に考えさせるようなタイプの問題で,問題の難易度を同じようにするというのはかなり難しい。高校入試やセンター試験でさえ,年によって平均点はかなりばらつく。全国学力テストの難易度を一定にしろという注文は,はっきり言って無理難題である。それができるというのなら,その人がつくればいい。

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