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2009年8月14日 (金)

あぶくま洞(と石灰岩の成因の説明について)

先日の龍泉洞(岩手県)見学(→ブログ記事)に続いて,今回はあぶくま洞(福島県)を見学した。

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あぶくま洞の見どころは,なんと言っても一番奥にある「滝根御殿」だ。高さ30mといわれる大きな空間に,シャンデリアや燭台のような鍾乳石がひしめき合っている。まるで地底の大聖堂。洞内撮影禁止なので写真をお見せできないのが残念だが,画像検索をすればいくつも見つかる。でも,やはりこれは現場にいってみないとその迫力は理解できないだろう。

昨日は観光客も多く,この滝根御殿はとても混雑していた。御殿の奥まで行くのに20分かもしかしたら30分近くもかかったかも。でも,その分,大迫力の鍾乳石を長い時間見ることができて大変満足!

龍泉洞とあぶくま洞,2つの鍾乳洞を見た感想としては,滝根御殿を始めとした鍾乳石の迫力は,あぶくま洞のほうがずっと格上だ。しかし,あぶくま洞では地底湖が見られない。龍泉洞で見た地底湖の美しさは格別だった。やはりどちらが上という話ではなく,どちらも鍾乳洞の素晴らしい一面を見ることができる場所ということだ。

気温15℃の洞内から出ると,むしむしした暑い空気に包まれた。かき氷か綿アメかとこどもたちに聞いたら2人とも綿アメというので,100円渡して買ってこさせた。ちょうど昼時の空腹が,これで少し満たされただろう。

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昼過ぎにあぶくま洞を出発したが,驚いたことに駐車場に入れない車が道路に列をなしていた。やはりこういう日は早めに動くに限る。

ところで,鍾乳洞の説明として,「海底に堆積した珊瑚など」が石灰岩になり,それが「隆起して」地表付近に押し上げられると,地下水による浸食で鍾乳洞ができる———というような表現が見受けられる。まるで,その場所の海底に堆積してそのまま上に押し上げられたかのような印象があり,実際にそのような絵が添えられているものもある。

これはかなり誤解を生む表現だと思う。やはり,日本の石灰岩の話をするときに,プレートの移動を抜きに説明するのはダメなのではないだろうか?

まず,石灰岩は今ここにあるその場所でできたものではない。遠く離れた赤道近くで,ハワイのような海底火山のまわりに発達した珊瑚礁が本体と考えてよい。だから,一般的に「海底に堆積した」という言葉から想像されるような,平らな深い海の底にたまったものでもない。(あまり深い海だと石灰岩は溶けてなくなってしまう)

さて,珊瑚礁を従えた海底火山は,プレートの移動とともに日本に近づき,やがて火山ではなくなり,海中に没していく。海底火山の山頂がだんだん海中に沈んでいくと,珊瑚はそれに抗うように上へ上へと成長し,海底火山の山頂には珊瑚の帽子ができる。

ついにその海底火山がプレートの沈み込む場所に来ると,珊瑚の帽子は陸側のプレートにたまった土砂の中に押しつけられ,その中にズブズブともぐり込んでいく。その場所が,海のプレートの力でグイグイと押し上げられ,地表付近まで隆起したのが今の姿である。

だから,岩手県や福島県に大きな石灰岩があるからといって,かつてそこに珊瑚の海が広がっていたわけではない。せっかく鍾乳洞について説明するなら,このくらいのことを伝えてほしいなあと思った。

<参考>
 萩谷宏さん(東京都市大学)のサイトに,その辺のことをこども向けに説明した文章があるので,こちらもぜひお読みください。

あぶくま洞への車中の講義

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