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2010年1月31日 (日)

Order of magnitude で比較するという感覚

Twitter で ソフトバンクの孫正義さんのつぶやきをフォローしている。昨日の,30年後のパソコンの性能を予測するという話の文脈で,こんなことをおっしゃっていた。

自転車と新幹線の速度差は、わずか20倍。速度の想定が100倍違うと「何がやれるか」が異なる

つまり,将来のパソコンの性能をできるだけ正確に予測しないと,事業の計画は立てられないというわけだ。

自転車と新幹線の速さが20倍しか違わないというのは,ちょっとした驚きだ。でも,自転車がだいたい時速15km,新幹線が時速300kmだから,確かに20倍だよね。ちなみに徒歩は時速4kmぐらいだから,だいたい新幹線は徒歩の100倍。

 徒歩:  4km/h →10の0乗
自転車: 15km/h →10の1乗
新幹線:300km/h →10の2乗

それぞれの速さの桁数だけ考えていくと,このようにだいたい10倍ずつになっている。こうやって桁数の違いで比較していくときに,order of magunitude という言葉を使ったりする。しばらく忘れていた言葉だが,孫さんのつぶやきを読んで久しぶりに思い出した。

この order of magnitude という言葉は,大学や大学院で鉱山の研究をしていたときに,指導教官だった大本教授からよく言われていた言葉だ。

例えば,ある鉱山の銅の埋蔵量が100万トンぐらいあったとする。この銅がいったいどこからやってきたのかというのが,鉱山の研究のひとつのテーマとなる。考えられる答えは3つぐらいあって,地下のマグマ,周囲の岩石,海水のどれかだろうという予想はすぐに立つ。

そこで,いろんな証拠から考えて,おそらく周囲の岩石に含まれていた微量の銅が,マグマの熱によって生じた熱水循環によって溶かされ,今の場所に集められたという仮説を立てる。

そのときに,まずは桁数のレベルでその仮説に矛盾がないかを検討するのだ。熱水が通過したと思われる岩石の体積を,だいたい5km平方×深さ5kmと想定すると,体積はだいたい100立方kmとなる。鉱山周辺の岩石にもともと含まれていた銅の量が100ppmだとすると,100立方kmの岩石に含まれる銅の総量はだいたい3000万トンになるはずだ。

そうすると,周囲に存在する銅のほぼ10%を集めてくれば,その鉱山ができるということになり,order of magnitude のレベルでは,今の仮説でそれほど違和感がないということになる。これがもし,周囲の岩石の銅をすべて集めても足りないという計算になれば,何かがおかしいと言うことだ。

こんなふうに,おおざっぱに計算しながら桁数で比較していくことで,大まかに量的関係をとらえることができる。しばらく忘れていたけど,こういう思考はけっこう便利なので,ちょっと忘れないようにしようと思った。

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