Twitter

最近のトラックバック

友人

« 月山トレッキング(姥ヶ岳〜牛首) | トップページ | 高校生・青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(宮城) »

2011年8月10日 (水)

体験ベースのクラスづくりワークショップ(1st Stage)

Mapws07317月31日(日)に,MAP研究会主催の教員向け講座「体験ベースのクラスづくりワークショップ」を開催した。教員経験が1年〜数年の若い先生(講師を含む)からベテランまで,20名の参加者が集まった。

このワークショップは,今回の震災を受けて急きょ開催されたものである。私たちのもとには,津波の被害を受けた沿岸部の学校で,特に若い先生がクラス運営に苦労しているという声が届いていた。津波の被災地では,二つの学校を一つの校舎に押し込めて学校運営せざるを得ない地域もあり,こどもたちも教職員も互いに疲弊していて,なかなかいつもどおりの穏やかな学校生活を送ることが難しい。

加えて,例年夏休みに行われている初任者の宿泊研修も今年は行われず,県の予算を復興に重点配分したために,教員のMAP研修会も今年度はまったく行われないということで,若い先生が悩みを分かち合ったり,ベテランの先生からアドバイスをもらうという機会も激減している。

そのような状況の下,MAP研究会が果たすべき役割があるだろうという話が6月の総会で持ち上がり,短い準備期間であったが,教員向けにMAPの講習会をすることになった。講習会の名称は「体験ベースのクラスづくりワークショップ」。今までの「MAP体験会」のような名前を敢えてつけずに,参加者に伝えたい内容をストレートに講習会名にした。

今回のワークショップのメインテーマはフルバリュー。児童生徒や担任の先生が,互いの存在や気持ち,考えを互いに尊重しあって,安心してその場にいられる教室をどうつくっていくか。これを1日の活動(体験)を通して学んでいくことにした。ワークショップのチラシには,次の3つのポイントを明記した。
・安心していられる教室をつくる
・互いに協力できる人間関係をつくる
・みんな笑顔で楽しめる活動の数々

互いに尊重しあって,安心していられる教室をつくるための手だてが「ビーイング」である。1日の活動時間を大きく3分割して,序盤はビーイングをつくるために必要な活動と雰囲気づくり,中盤はビーイングづくり,そして終盤はつくったビーイングを活用する方法を,それぞれ体験的に学んだ。

今回集まった参加者の集団が,そのままクラスのこどもたちの比喩となっている。参加者は個々のこどもたちがどんな気持ちで集団に参加しているかを自分の気持ちとして感じながら1日を過ごした。と同時に,1日の活動は,ひとつのクラスの1年の比喩になっている。10時にワークショップが始まったときは,互いに知ってる人が少ない「始業式」の頃。そしてお昼休みは「夏休み」。午後の活動が2学期,3学期で,活動が終わるときが終業式である。

【序盤の活動】
さて,序盤は互いに出会い,一人一人の名前や人となりを覚えながら,この集団での立ち位置を自分なりに探っていく時期である。

Img_3421 Img_3422 Img_3423

・キャッチ
・ラインナップ
・ネームスクランブル
・道場やぶり
・はい・いは・どん
・フープリレー
・デートの約束〜曜日でデート
・キーパンチ

と進んでいく。活動が進むにつれてどんどん気持ちがほぐれていき,キーパンチではいろんな意見が飛び交うようになってきた。

【中盤の活動】
集団で共通体験をある程度積んだところで,この集団のルールやマナーについて確認していく。一人一人の参加者がどんな気持ちで,今ここにいるのか。この集団にどんなことを望んでいるのか。言葉に出して,紙に書いて確認しあう。

Img_0635 Img_0639 Img_0643

・トレジャーハンティング
・ビーイング

今回のビーイングは,両手の形を書いて,左手の中に「学びやすい集団になるために自分がこうなりたいという目標」,右手には「そのために,今から自分がしていくこと」を書いてもらった。そして,みんなの手の輪の中に,「こんな集団になってほしい」「みんなにこうしてほしい」と思うことを書いてもらった。

手の型を取ってねというと,皆さん紙の端っこに手を並べようとする。それが,ちょっとした一言をもらうことでその呪縛から解かれて,写真のように躍動感のあるビーイングになっていった。

【終盤の活動】
ビーイングができたら,あとはそのビーイングを使いながら,さらに育てていくという体験である。

・Zoom/Re-Zoom
・エブリバディ・アップ

Re-Zoomの活動を「互いに見せてはいけない」というルールで取り組んだとき,どうしてもうまくつながらない小集団ができた。その場面で,参加者は全員で輪になって,互いに自分の持っている情報を伝え合った。全員の情報を共有した結果,その小集団のつながる場所が見えた。これはビーイングに書いた「みんなで!」という言葉が生きた場面だった。

また,二つの活動が終わってから,みんなでビーイングの周りに集まって,活動について話し合った。その中からいくつかのキーワードを,ビーイングに追加した。

【まとめ】
まとめは,1日の活動を通して学んだことを,自分の学校や教室に持ち帰るための時間である。1日の活動をしただけでは,教室にうまく持ち帰ることは難しい。活動の意味や自分の気持ちの変化などを振り返り,自分のクラスの状況と結びつけながら考えることで,どうやって持ち帰ったらいいかが見えてくる。

・振り返り(今日の気づきと学び)1人で考えてプリントに記入→3人組で話し合って共有
・プチ講座(フルバリュー/体験学習サイクル/チャレンジバイチョイス)
・フルバリューカードでひと言
・ヒューマン・チェア

4時半までの講座だったが,終了時間を30分もオーバーしてしまった。それでも,フルバリューカードの中から自分の気持ちに合った写真を1枚選んで,今の気持ちを発表してもらったときに,今回のワークショップをやって良かったと強く感じた。と同時に,こどもたちや先生が大変な日常を過ごしているんだなと,あらためて感じさせられた。

今回のワークショップは,PAJのはるみちゃんに全面的にスーパーバイズをいただいて行われた。また,東京都の派遣教員として南三陸町の入谷小学校の支援に入ってくれていたKAIさんには,私たちと一緒にファシリテーターとしてワークショップをつくっていただいた。さらに,玉川大学で冒険教育の研究をしているりょうちゃんも,このワークショップのために東京から来ていただいて,はるみちゃん,KAIさんとともに準備過程から3日間を共に過ごした。多くの方々の支援があって,ワークショップを開催することができた。この場を借りて皆様に感謝を申し上げます。

« 月山トレッキング(姥ヶ岳〜牛首) | トップページ | 高校生・青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(宮城) »

MAP(冒険教育)」カテゴリの記事

体験型学習」カテゴリの記事

教育」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519609/52438423

この記事へのトラックバック一覧です: 体験ベースのクラスづくりワークショップ(1st Stage):

« 月山トレッキング(姥ヶ岳〜牛首) | トップページ | 高校生・青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(宮城) »

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Flickr

  • www.flickr.com
無料ブログはココログ