Twitter

最近のトラックバック

友人

体験型学習

2012年8月 7日 (火)

【沖縄まとめ4】備瀬の海でシュノーケリングと魚釣り

沖縄旅行3日目は,備瀬の海で1日遊ぶ日。台風が近かったので,天候と海況が心配だったが,リーフの中なら大丈夫ということで,沖にはでないで,リーフ内で遊ぶことにした。

Img_1963

上の写真は備瀬の海の3階から眺めた景色。海の中で白波が立っているところがリーフの境目で,それより手前の緑っぽい海のところがリーフである。この写真を撮ったときには曇り空だったが,その後,一転して雨が降り出す。そこで,ウェットスーツを身につけて海に出ることにした。

Img_4012 Img_4029_1

ウェットスーツを装着して車に乗り込み,いざ海へ! といっても,角を曲がったらもう海。砂浜を歩くと,こどもたちはさっそく貝殻や珊瑚のかけらを探し始める。いくつかいいものを見つけて,脇にまとめて置いたが,翌日取りに行くとそこは満潮の海の中だった(残念)。琉尚丸という船外機を付けた船に乗り込み,リーフ内を移動。娘がとってもニコニコしていて,期待に胸をふくらませている様子。船から見ていても,海面に魚がぴょんぴょん跳ねたり,水中で魚が泳ぐ様子が見える。息子はそれをよく見ていた。

最初に,シュノーケルの使い方を浅瀬で練習。みんなすぐに使い方を覚えて,浮かぶ準備は完了した。そこから少し深い場所に移動して,さっそくチャレンジ。子どもたちも怖がらずに海に入った。2人とも水泳得意だし,お兄ちゃんは北上川の100kmラフティングも体験してるしね。

こどもたちとお母さんは,サンマの切り身をもらって海に入った。海中でサンマの切り身を少しすりつぶすと,魚たちがドッと集まってくる。イソギンチャクの中に隠れているはずのカクレクマノミも駆けつけてくれて,目の前で熱帯魚たちが乱舞した。魚たちは直接サンマをついばんだり,間違って人の手をついばんだりする。息子は,パチパチと食べる音がしたと後で言っていた。カクレクマノミとハマクマノミの違いも分かった。ハマクマノミは白い線が1本だけ。

私は少し離れて,珊瑚のまわりをゆったり泳ぐ魚たちを見物した。どの魚もとてもきれい。珊瑚の隙間にはトゲの長いボールのようなウニも多く,それが刺さってはいけないガンガゼだそうだ。私も1回だけサンマを持ってみた。海中でサンマをすりつぶすと,近くの魚たちはもちろん,かなり遠いところからも魚が一斉に集まってくる。どの魚も正面を向いて突進してくるので,まるで飛行機か鳥が自分に向かってくるようで怖かった。ヒッチコックの The Birds のような心境。サンマを持つのは1回で懲りた。

ひとしきり海の中で楽しんだ後は,船に上がって釣りに挑戦。エサはサンマの切り身。皮の部分を上手に針にかけて竿を出す。竹竿の浮き釣り。最初はアタリに合わせるのが難しかったが,10分ぐらいで息子がまず釣り上げた。かかったのは黄色にオレンジの線が入ったヤマブキベラ。その2分後に娘も緑色がきれいなデバスズメダイを釣り上げた。

Img_4043 Img_1971

あとはどんどん釣れてきた。コガラシベラ,トラギス,ミツボシクロスズメダイ,ニジハタ,ヤスジベラ。その中で,娘が釣り上げたノコギリダイは,食用にして美味しい魚だそうだ。これを4匹釣って今晩のおかずにしようということになった。ノコギリダイは同じところに群れていることが多いらしく,オーナーの大城さんは釣り上げたところの近くで釣るように指示。程なく2匹目が釣れた。結局娘が3匹,私が1匹釣り上げて,ちゃんと4匹釣ることができた。ノコギリダイは今日釣った中では一番大きい魚で,引きも強かった。

娘には何年も前から「釣りに行きたい」とせがまれていた。なかなかその機会がなかったが,沖縄で願いを叶えてあげることができた。それにしても,ビギナーズラックか実力か,ノコギリダイを3匹も釣り上げたのには驚いた。

釣りをしている頃には雨が降ったり止んだりだったが,14時ごろそろそろ終わりにしようと決めたとたん,それを合図にしたように土砂降りの雨となった。食べる魚だけをより分けて,残りの釣った魚はリリース。元気に泳いでいった。浅瀬まで船で移動し,そこから海の中を歩いて岸に戻った。出かけるときは海だったところが,かなり広範囲に陸化していて,潮が大きく引いたことが実感できた。10時半から14時まで,お昼も食べないで楽しんだ,あっと言う間の3時間半だった。

        ◇      ◇      ◇

Img_197718時半過ぎに,大城さんが釣った4匹のノコギリダイをオリーブオイル焼きにして持ってきてくれた。続いてヘチマのチャンプルーも。ヘチマは本土では食べないようだけど,沖縄では主食だとのこと。ヘチマ・チャンプルーもとても美味だったが,釣った魚はやはりとっても美味しかった。こどもたちも,残さずきれいに平らげた。

【沖縄まとめ3】備瀬の海から美ら海水族館へ

沖縄旅行2日目。南部戦跡を見たあと,北上して本部半島の先端「備瀬」に到着。2日目と3日目の宿泊先は「備瀬の海」という宿だ。ホテルというよりは別荘やコンドミニアムに近い感じ。

備瀬の海では,宿泊だけでなく,シュノーケリングや釣り,シーカヤックなどの体験もできる。部屋は,リビングと和室,キッチン・バス・トイレがついた広い部屋が1室と,2人で泊まれるログハウスが1室。同時に泊まれるのは2グループだけだ。2010年の楽天トラベルお客様アンケート大賞,2011年の楽天トラベルアワード沖縄エリア敢闘賞を受賞した施設で,人気がある。よく2泊も予約が取れたものだ。

Img_1928 Img_4005 Img_4006 Img_4008

私たちは広い部屋を借りた。台所には冷蔵庫や炊飯器,食器類などひととおりの道具がそろっている。洗面所には洗濯機,和室には液晶テレビ。まるで自分の別荘に来たようなリラックスできる環境だ。室内でベッドに横になって少し休憩し,17時を目指して近くの美ら海水族館に出かけた。

ここから沖縄美ら海水族館へは車で5分程度。美ら海水族館は「4時からチケット」という割引があり,16時以降の入館は3割引となる。うちの場合だと4,800円のところを3,360円で入館できる。

入館して一番始めの水槽にはきれいな熱帯魚たち。青いドリー(ナンヨウハギ)が出迎えてくれた。手前の展示は手早く見て,何はともあれ大水槽へ。観覧席に座ってジンベエザメやマンタの泳ぐ姿をしばらく眺めていた。子どもたちをここに連れてくることができて,本当にうれしい。途中,黒潮の大水槽を水槽の上から見学できる「黒潮探検(水上観覧コース)」や,下から見学できる場所も楽しかった。

Img_3901 Img_3933 Img_3936_2 Img_3940_2

この水族館も,私は3回目の訪問になる。2004年の修学旅行下見で初めて来たときから,子どもたちにこの水族館の大水槽を泳ぐジンベエザメを見せたいと思っていた。その願いは8年後に叶った。当時5歳だった息子は13歳の中学生,2歳だった娘は10歳の小学4年生になった。今回の旅行で,息子には専用のデジカメを持たせていた。他の場面では使わなかったが,美ら海水族館では自分からデジカメを出して,ジンベエザメやいろんな魚,展示をたくさん撮影していた。

娘は,夏休み特別企画「あなたの知らないサメたち」のスタンプラリーに挑戦。3つまでは見つけたが,最後の1つ,イベントホールの場所が分からない。受付のお姉さんに聞くように諭したが,モジモジしていた。でも,勇気を振り絞って自分で質問ができた。教えてもらったとおりにお父さんとエスカレーターを昇っていくと,ちゃんとイベントホールがあり,スタンプを押すことができた。4つそろえて,サメのシールをゲットした。

         ◇      ◇      ◇

さすが沖縄は陽が落ちるのが遅く,7時半でもけっこう明るかった。20時頃に備瀬の海に戻る。20時半頃,オーナーの大城さんが,焼き魚を差し入れしてくれた。イソフエフキダイのオリーブオイル焼き。それにシークヮーサーが4切れついている。これがまた大変美味しく,ビール(金麦)が進んだ。

【沖縄まとめ2】戦災と震災

沖縄旅行2日目の午前中に,沖縄県平和祈念資料館とひめゆり平和祈念資料館を訪れた。開館時間の9時に平和公園の駐車場に到着。そこから式典広場,平和の礎と歩いて行き,海を見渡した。

Img_1905 Img_3880

最初は私と息子の2人で観覧する予定だったが,結局4人でチケットを購入して資料館に行ってみることになった。小4の娘はちょっと疲れ気味で,ビデオを見るための長いすに横になったりしていたが,中1の息子のほうは沖縄戦のビデオや写真やいろいろな資料を熱心に見ていた。体験談の書見台では,声をかけるまでいくつかの椅子に座って,体験談を集中して読んでいた。連れてきてよかったな~。

私がこの施設に来るのは新しくなってからは3回目。戦争の悲惨な展示から,戦後の展示になると毎回心からホッとする。私は今回,「戦災と震災」をどこかで比較しながら見ていたように思う。沖縄戦における日米両軍及び民間人を合わせた地上戦中の戦没者は20万人,東日本大震災での死者不明者は2万人。犠牲者数はけた違いではあるが,戦災と震災,平和教育と防災教育,どこか似ているなと感じた。

何が似てるんだろう。仙台に戻ってからちょっと考えてみた。

1)戦災の被害者は,平和がどれだけ大切か骨身にしみている。震災の被災者も,当たり前の日常の大切さ,次の地震で被災しないための準備の必要性を痛感する。ところが,その痛切な思いが,体験していない人にはうまく伝わらないこと。

2)震災展示も戦災展示も,現実に起こった悲惨な事実を知らせる過去についての展示であること。でも,それを見ただけでは,悲惨だという気持ちにはなっても,なかなか自分の問題としてとらえられないこと。言い換えると,展示を見ただけでは,自分のその後の行動に変化がないこと。

3)展示は過去の出来事が中心だが,平和でありつづけるにはどうするべきか,次の地震で震災が起きないためにどうするべきか,本当に大切なのは展示を見た一人一人の今,そしてこれからのありかたであること。

こんなふうに考えたのだが,どうだろう。

戦災や震災を繰り返さないためにどうするかという視点や方法は,それぞれの人によって多岐にわたるだろうから,それを含めて展示するというのは難しいのかもしれない。だけど例えば,今現在,戦争が世界の中でどうなっているのか,日本の中で反戦がどのように語られ,行動されているのかなど,「今」の展示があって,あなたはどうしますか? どう考えますか? という問いかけがあったらどうだろう。同じことを震災に当てはめると,それはどういうことだろう。

       ◇        ◇        ◇

Img_1910企画展で「絵本が語りつぐ戦世(イクサユー)」をやっていた。息子はここにもすっかりはまっていた。紹介されていた絵本の中で,『水をください』(文・たかはしのぶこ、絵・安室ニ三雄;沖縄時事出版・頒価700円)と『火種を消すな』(文:南風原春子 絵:磯崎主佳;沖縄県退職教職員会女性部 沖教組教育研究所)が印象に残った。でも,調べてみると,これらの本はなかなか手に入りにくいようだ。仙台市図書館にも宮城県図書館にもない。仙台に帰ってからしっかり読みたかったのだけど,残念。

       ◇        ◇        ◇

Img_3888沖縄平和祈念公園からひめゆり平和祈念資料館へ。

資料館の外廊下に観覧者の感想が何枚か貼られていて,その中に宮城県から来た看護師さんの感想があった。つい先日まで高校生だったんだろうなと思えるような字だ。感想には,震災時に病院にいて,津波に流されてきた人が次々に運ばれてくる中で働いていたと書いてあった。トリアージをして助かる見込みのない人には,それ以上治療ができなかったそうだ。資料館の展示を見ながら,当時の自分とダブって泣いてしまったとのこと。この感想を読んで,人の命が不条理に失われるという点において,戦災と震災は同じなんだなと改めて思った。

2012年7月28日 (土)

具体的な方法より前に価値感を共有する

講演会や研修会で一番伝えたくて一番伝わらないのが,価値感かもしれない。

うちの学校で夏休みに入って2つの研修会があった。一つは「分かって動ける授業づくり」で有名な藤原先生が校長先生をしている筑波大学附属大塚特別支援学校の安部先生の講演,もう一つはTEACCHについての講演(こちらは出張で聞けなかった)。

安部先生の講演は,私たちが2年前に取り組んでいた研究とシンクロするところが多く,心の中で何度も膝を打ちながら聞いていた。こどもたちが授業の中で分かって動けること,自閉症の人の文化を尊重して共存すること。これらのことは,そういう価値感をもっている人には言われなくても自明のことなんだけど,どうも周りを見渡していると,そういう発想のない人が少なくない。

MAP(みやぎアドベンチャープログラム)にしても,こどもたちの体験から学びを引き出していくとか,多様性を大切にしながら集団として機能させていくということは,私たちからすると当たり前のことなんだけど,これが意外なほど通じないことが多い。

講演会や研修にあるのは具体的な方法で,そのベースとなる価値感は,講演や研修の深層を流れている。もともとそういう価値感をもっている人のアンテナには引っかかる。でも,そういうアンテナを持っていない人は,自分の力でそれを掬い取ることができないのかもしれない。

何日も何時間もかけて具体的な方法を研修しても,価値感が共有できないままだと,結局身に付かない。逆に,価値感をしっかり共有できれば,具体的な方法は自分から学びたくなるんじゃないだろうか。

でも,価値感を共有するってムズカシイ。どうすればいいんだろう。

リッツカールトンのクレドと,クレドを使った毎朝のミーティングは,一つの参考になりそうだ。でも,講演会や研修会という1回きりの機会ではそういう方法は使えない。ワールド・カフェはどうだろう。これなら1回の研修でもなんとかなるか。

教師として大切にしていることは?
教師をしていてうれしいと感じるときは?
こどもたちが伸びるのはどんな授業?
こどもたちが幸せな人生を送るために,今必要なことは?

明日の日曜日,MAP研究会では「体験ベースのクラスづくりワークショップ」という研修会を行う予定だった。しかし,参加者がグループワークをするだけの人数に達しなかったので中止となってしまった。先日の初任研でも宣伝したのだけど,結局,初任研のMAP体験会を受けて参加申込みをしてくれた人はいなかった。「価値を伝える」とか「価値感を共有する」ということに,もっと気を配るべきだったと今,感じている。

でも,2時間に満たない体験会で,価値感の共有は至難の業だよね〜。2泊3日の初任研の宿泊研修の中の,せめて1日目の午後全部をMAPにやらせてもらえないかな…。

2011年12月27日 (火)

ひまわりオジサン,サンタクロースになって被災地に現る!

夏のJRC高校トレセン(青少年赤十字のリーダー研修)で,震災ボランティアについての講師をお願いした「ひまわりオジサン」こと荒井勣さんが,クリスマスを迎えた被災地のこどもたちにプレゼントを渡しに来てくれました。

その様子が,読売テレビのホームページに動画で紹介されているので,ぜひご覧ください。

かんさい情報ネットten!
2011年12月23日 放送
思いを届けたい…神戸のサンタが東北へ
大津波の被災地にやってきたサンタクロース。クリスマスを笑顔で迎えてほしいと、プレゼントを準備したのは神戸の子ども達でした。
http://www.ytv.co.jp/ten/sp/index.php?dateList=201112

昨日電話をいただいたのですが,被災地のこどもたちに贈るクリスマスプレゼントを募集したところ,確か200箱で2000人分ぐらいが集まったとおっしゃってました。

その中には,神戸のこどもたちが準備したプレゼントもあったんですね。こういうところが,ひまわりオジサンの素敵なところ(すごいところ)だなーと思います。

今回のクリスマス企画には,夏のJRCトレセンに参加した生徒たちも誘っていただきました。生徒たちにも大きな刺激になったことでしょう。私も参加したかったのですが,仕事があって断念しました。でもこの番組で少し様子が分かってよかったな…ということで自分を納得させています。

…あー行きたかった!

<過去の関連記事>
2011年8月10日 (水)
高校生・青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(宮城)
http://sphinx.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-6a64.html

2011年5月 3日 (火)
東日本大震災の被災地にお茶わん(食器類)を贈ろう!
http://sphinx.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-ff1f.html

2011年11月12日 (土)

みやぎ県民大学「生涯学習支援者養成講座・入門編」MAP体験

11月9日(水)に,みやぎ県民大学「生涯学習支援者養成講座・入門編」のファシリテーション講座を担当した。今年で3回目。参加者は,公民館やNPOなどで生涯学習にかかわっている方々で,20代から70代まで幅広い年齢層の皆さん。

MAPのアクティビティをつかってファシリテーションについて体験的に学ぶのが中心だが,その前に「解説編」として,ファシリテーションとは何かということや,この後に行う活動の意味や意図といった説明を行っている。

今年は参加人数が12名と,例年の3分の1だったこともあり,「解説編」でプレゼン・ソフトをつかうのはやめて,模造紙とホワイトボードでこぢんまりとやってみた。ちょうど前の週に読み終わったスティーブ・ジョブズの伝記に出てきた「自分の仕事をちゃんと分かっている人は,パワーポイントなんかいらないよ」というジョブズの言葉にも,少し刺激されたかもしれない。

今年の解説編では,私がつい先日参加した「親子ステンドリーフづくり」という講座を例にとって,参加者としてどう感じたか,この講座の参加者の満足感をもっと上げるにはどうしたらいいのかという話を,ファシリテーションという言葉を紹介しながらお伝えした。

その際のキーワードは多様性と一体感。生涯学習の○○講座というテーマに興味を持って集まってくる参加者だから,いわば同好の士。同好の士としての一体感を感じてもらいながら,それぞれの多様性(感性,アイディア,体験など)を発揮してもらって,講師と自分という関係だけでなく参加者同士が互いに影響し合えるような講座になると,参加者の満足感は高まる。また,講座の参加者がみんなでたどり着くゴールを明確に設定して,そこに向かっていくことで,一体感を感じることができる。参加者の多様性を引き出しながら,みんなをゴールに導いていくのがファシリテーション。

さらに,それを実現するためには準備が必要で,準備の目的は参加者が心の壁をさげて,互いに安心・安全な場をつくっていくこと。具体的には,情報の共有/ルールの確認/楽しい雰囲気作りの3点。では,実際に体を動かしながら,その辺のことを体験していきましょう。

こんなかんじで説明したけど,いかがでしょう? 皆さんもこの説明に同意します?
さて,MAP活動のシーケンスは次のとおり。午前中が安心・安全な場をつくる準備の活動で,午後が生涯学習講座の主活動という位置づけである(今回の主活動は「チームワークを高めよう」という講座だと仮定して,参加者の皆さんが講座を行うときはここをそれぞれの講座に置き換えてもらう)。

午前 ○ブリーフィング(名前を覚えよう,楽しく安全に,疲れたらタイム)
   ○キャッチ
   ○ラインナップ(誕生日,ここまでくる時間,呼ばれたい名前)
   ○セブンイレブン自己紹介(エムブレムを使って)
   ○ネームトス(右回り,左回り)
   ○LRネーム(右,左,私,あなた)
   ○ペア・コミュニケーション(好意的な関心の態度,聞きあう)
     ・今日の朝ご飯(1分)
     ・私のオススメの場所(3分)
     ・人とコミュニケートするときに大切にしていること(3分)

午後 ○親指チェック(今の体力は?)
   ○ブリーフィング(午前中の活動について,午後の活動について)
   ○はい・いは・どん!
   ○トレジャー・ハンティング(YESなら署名)
   ○紙風船お手玉
     ・1人で30回
     ・2人で30回
     ・2人で2個を同時に…
   ○オセロ紹介
   ○ワープスピード
   (ここから振り返り)
   ○3人で Good and New
   ○フルバリューカード(写真)で感想をひと言ずつ
   (解散の儀式)
   ○手拍子パーカッション

反省としては,午前中にポストイットを使ったルール作りの活動を入れたかったのに,時間がなくて入れられなかったこと。それから,午後のワープスピードの前に,もう1つか2つ,全員で課題に挑戦する活動を入れたかった。時間は決められているので,時間が足りないというのは言い訳になるのだけど…。

今回の講座で,私にとっての Good and New は,紙風船お手玉と手拍子パーカッション。

紙風船お手玉は,夏にMAP研究会で「体験ベースのクラスづくりワークショップ」を開いたときに,東京から参加してくれたりょうちゃんに教わったもの。紙風船を2人〜数人でトスしあう活動で,紙風船の数が増えると(例えば2人で2個とか),とたんに難しくなって,話し合いや「せーの」といったかけ声が出始める。これ,自分でもやってみたら,むちゃくちゃ楽しい! 紙風船を取り出すだけで,場が和んで会話が生まれるのも○。今回の講座でも「昔は富山の薬売りがただでくれた」「そうそう」と,年配の方中心に昔話に花が咲いた。

もうひとつの手拍子パーカッションは,一番最後の締めで行ったもの。いつもならみんなで丸く輪になっている状態で,両隣の人の手と自分の手でパンと一回拍手をして「みんなで一本締め」という感じで終わるんだけど,そこをもう少しエレガントにできないかなと思って,ふと思いついた。

思いついたと言っても,手拍子パーカッションのリズムは,インターネットで「手拍子の花束(バージョン1)」というのを見つけて,それをやってみたということでオリジナルではない。「手拍子の花束(バージョン1)」は4拍子の2小節という小さな作品で,3つのパートがそれぞれのリズムで手拍子をして,それを組み合わせていく。何度か練習した後,小さな手拍子から大きな手拍子へと音量の変化を付けながら4回繰り返した。4回目に思いっきり元気に手拍子でリズムを刻んで,ビシッと決まると,心地良い一体感が感じられた。

今回の講座でチームワークを高めた参加者の皆さんは,これから4回の講座の中で,小グループをつくって生涯学習講座の企画・立案をしていく。どんな企画が生まれるのかな。私も参加者の皆さんと,そこまで一緒にいたい気がする。

2011年8月10日 (水)

JRC高校生トレセンメンバーが仮設住宅でお茶わん市を開催

※この記事の写真は拡大しません!

Cimg1965青少年赤十字(JRC)のトレセンが終わって3日後の日曜日,東松島市のグリーンタウンやもとの仮設住宅で,トレセンに参加した高校生たちが無料のお茶わん市を開催した。

このお茶わん市は,神戸から来たひまわりオジサンと,栗原市のNPO法人あづまーれの皆さんのサポートで実現した。

参加した高校生は,先日行われた2泊3日の青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(トレセン)に参加したメンバーの一部で,石巻好文館,石巻商業,宮城水産,聖和学園,東北生活文化大学高校の生徒たち。この活動の発端は,トレセンで行ったワークショップである。

一つの班が,ワークショップの話し合いで,被災者の笑顔を集めて写真集をつくるという「笑顔・夢プロジェクト」という企画を生み出した。しかし,笑顔の写真を撮るには,何か笑顔になることがないと…。そう考えたときに,仮設住宅に入ったばかりの人に,ひまわりオジサンと一緒にお茶わんを配ったらどうだろうと思いついた。

ひまわりオジサンに相談したら,被災地に配るためのお茶わんはまだたくさんあって,ひまわりオジサンもその活動をサポートしてくれることになった。その班の中には,仮設住宅で暮らしている生徒がいたので,配布先はその仮設住宅にすることにした。実行する日は次の日曜日。トレセン終了間際にいろんなことがトントン拍子で決まっていった。

仮設に住む生徒は,帰宅してからさっそく,親に企画の内容を話し,自治会の人たちを訪ねて許可をもらい,掲示板に案内ビラをつくって貼り(上の写真),準備を整えた。

そして当日。

会場には,「笑顔・夢プロジェクト」を生み出したグループを中心に,他のグループのメンバーも手伝いに来て,みんなで汗を流した。

Cimg1945 Cimg1940

Cimg1948 Cimg1960

食器がたくさんつまった段ボール箱を車から降ろして運び,いろいろな食器を出して仮設の皆さんにオススメし,新聞紙や空き箱などを片付け,食器をたくさん入れて重くなった箱をおばあちゃんの家まで運んであげて…と,若さを生かして伸び伸びと活動していた。

お茶わん市はたいへん盛況で,仮設住宅に住む皆さんがたくさんいらっしゃって,持ってきたほとんどすべてのお茶わんが1時間ほどで引き取られていった。きっとその晩から,高校生たちが配った茶わんが活躍していることだろう。

Cimg2025そして同時に,「笑顔・夢プロジェクト」のための笑顔の写真撮影もぬかりなく。笑顔の写真をたくさん撮れたようだった。お茶わん市が終わってから,仮設の集会場に移動し,プリンタですぐに印刷して集会場の壁に次々と張り出していた。

今回のトレセンメンバーは,トレセンの3日間で友情を育んで,とてもまとまりのある集団になった。「この仲間で1つのクラスならいいのに」という声が出るほど男女関係なく仲良しで,ほんの1週間ほど前まではお互いまったく知らない者同士だったとは思えないほど,今日も仲良く,楽しく,笑顔で活動をしていた。

青少年赤十字には「気づき,考え,実行する」という態度目標がある。トレセンのワークショップでは,苦しんでいる人の存在に気づき,自分たちに何ができるかを考えて,最終日に発表を行う。いつもなら,最後の「実行する」は,それぞれのメンバーが自分の学校に帰ってから行うということになるのだが,発表しっぱなしで「実行する」がないままになってしまうことも少なくない。

今回は,トレセンが終わって3日後に,ワークショップで計画した企画を,生徒たちは実行してみせた。その実行力がすごいなと思うと同時に,こういう機会を与えてくれたひまわりオジサンに感謝したい。生徒たちは,この体験から,きっと大事なことを学んだことだろう。

今回参加した高校生たちは,10年後に復興した宮城県を引っ張っていく世代の人たちだ。こうやって日曜日にみんなで集まって,地域のために,友人のために楽しそうに活動する生徒たちを見て,心から頼もしいヤツらだなと思った。宮城の将来をこの生徒たちに託したい。しっかり頼んだぞ!

Cimg2016


高校生・青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(宮城)

8月2日〜4日の2泊3日の日程で,国立花山青少年自然の家を会場に高校生の青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンター(トレセン)が行われた。参加した生徒は32名。その中には,今回の震災で津波の被害を受けた宮城水産高校,石巻商業高校,石巻好文館高校,石巻工業高校の生徒もいた。

平成6年から毎年指導者として参加しているが,今年は震災対応で日本赤十字社宮城県支部が大変なことになっているので,てっきり実施されないものと思っていた。ところが,日赤は「こんなときだからこそやる」と言って開催した。震災後のこの時期に,高校生の青少年赤十字(JRC)のメンバーが集って,2泊3日の時間を共にしたことには大きな意味があったと,トレセンが終わった今,しみじみと感じている。

トレセンの中の重要な活動にワークショップがある。5名程度の小集団に分かれて,身の回りにある問題点を一つ取り上げて,それをJRC活動でどのように解決していくかを話し合う活動である。話し合った成果はJRCの活動企画の形にまとめて,最終日に発表する。

指導者からテーマを与えるときもあれば,与えないときもあるのだが,昨年度は「津波」というテーマを与えて話し合いを行った。昨年度の開催場所は志津川自然の家だったので,ワークショップに先立って,志津川の海沿いの集落をグループごとに歩いて,津波の時の避難路を示す看板などを見学した。その集落は,311の津波で壊滅的な被害を受けた。

そんなこともあって,今回の震災後に行われるトレセンで「震災」を無視して進めるわけにはいかなかった。しかし,参加する学校の中には校舎が津波に襲われて被害を受けた学校もある。生徒の中には,自宅が流されて仮設住宅で暮らしている生徒もいる。そのような「災害まっただ中」の状況で震災をテーマにトレセンを行うことで,生徒の心の傷をさらに深くすることにつながらないか? そんなことを心配しながらの開催であった。

以下,私が印象に残った部分を中心に振り返る。

<アイスブレーキング>

毎年私が担当する,トレセンで一番最初の活動が,このアイスブレーキング。冒険の森で行う予定だったが,霧雨が降ってきて,会場をオリエンテーション室に変更。予定していた活動のいくつかを差し替えざるを得なくなり,私としてはちょっと残念なスタートだった。しかし,生徒たちの作文によれば,この活動によって緊張した気持ちから解放されて,トレセンの3日間に前向きな気持ちになれたようだ。

・キャッチ
・ラインナップ(今朝の起床時間,通学時間,寝る時間,ニックネームの50音)
・ネームトス(右左の人を覚えてシャッフル)
・カテゴリー(携帯のキャリア,学年,ワークショップのグループ)
・ミラーストレッチ
・道場やぶり
・ビート

<学校紹介と震災体験の共有>

P1000100_21日目の夜に,学校紹介と震災体験の共有の時間を持った。生徒たちがそれぞれの学校でどんなふうに震災を体験し,それを乗り越えようとしているか。その一生懸命さが発表から伝わってきた。生徒たちは互いに真剣に仲間の学校の話を聞き,私たちは生徒たちのそういう姿にジーンとするものを感じた。

生徒たちが震災体験をどう伝え,どう受け止めるのか。私たちは不安で一杯だったが,生徒たちの様子を見て,安堵すると共にやってよかったと感じた。また,今回のトレセンメンバーはいつも以上に仲が良くなって一体感のあるチームになっていったのだが,そのスタート地点がここにあったと,今,感じている。

<ひまわりオジサンの講話>

2日目の午前中に,ひまわりオジサンの名前で知られている,NPOひまわりの夢企画の荒井勣さんに講話をいただいた。ひまわりオジサンは,阪神淡路大震災のときに震災ボランティアをはじめ,以来,日本各地の被災地でボランティア活動をされている方である。今回の東日本大震災でも全国からお茶わんを集めて仮設住宅の被災者に無料で配布するという「お茶わんプロジェクト」に取り組んでいる。

今回のトレセンを「震災」に焦点を当てて進めるに当たって,ぜひ荒井さんに話をしてもらって,震災時のボランティアとは何なのかを生徒たちに感じてもらいたいと思った。人生をかけてボランティアに取り組むひまわりオジサンの話に,生徒たちは感銘を受けた様子だった。また,ボランティアを行うに当たって,発想力と実行力が必要だと思った生徒たちも多かった。講話の後,班ごとに感想を話してレポート用紙にまとめたものを紹介する↓。

P1000135 P1000136

・東日本大震災の被災地にお茶わん(食器類)を贈ろう!
 http://sphinx.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-ff1f.html

<先見>

Img_2328今回の震災を体験して,身をもって感じたことの一つに,少し先の未来を見通すことの大切さがある例えば,支援物資は必要なものが刻々と変わっていった。今、必要なものが明日はいらなくなる。そのような状況の中で、必要になってから集めても意味がなくて,あらかじめ次を想定して集めておかないと役に立たなかった。

青少年赤十字のトレセンには「先見」という時間が朝一番の活動として設けられている。1日の最初に,これから起こる出来事について心の準備をしておくための時間である。今までは,生徒の個々の取り組みに任せていたところがあったが,私たちが震災で学んだのはこの「先見」の大切さであると気づき,今年はこの「先見」を生徒に意識的に伝えていこうと考えた。

そこで今回は,朝6時半に研修室に集合し,そこから施設周辺の自然のなかに一人で歩いて行き,誰ともしゃべらずに時を過ごすという活動にしてみた。みんな黙って思い思いの場所に歩いて行き,自然の中に佇みながら,自分に向き合っている姿が見られた(写真はその時に私が森で見ていた景色)。その後,トレセンのいろいろな場面で「先見」に関連付けて活動を進めることができた。荒井さんの講話の中にも,先を見て動く大切さについての話があった。最終日に書いた作文にも先を見る大切さについて触れた生徒が多く,生徒たちの心にしっかり刻まれたと思う。

<気づき,考え,実行する>

トレセン2日目から小グループに分かれ,「今,JRCができる震災ボランティア」というテーマでワークショップを行った。被災地の高校生として,またJRCの一員として,震災で苦しんでいる人にどんなことができるのかを考え,話し合った。JRCには「気づき,考え,実行する」という態度目標がある。ワークショップは,この「気づき,考え,実行する」を練習する場という位置づけである。

3日目に,話し合った成果の発表会を行ったときのこと。今年は話し合いの時間が例年より短かったこともあってか,発表内容のレベルがやや低かった。発表時間も与えられた時間の半分以下の班がほとんどで,すべての班が発表して講評を終えた時点で30分近く余っていた。そこで「今から20分の時間をあげるから,自分たちの企画内容についてもう一度考えて,修正点を模造紙に赤で書き入れてみよう」とやってみた。さらに残りの10分で各班から修正点の発表もしてもらった。

こういうやり方ははじめてだったが,これがとっても良かった! わずか20分の修正で,それぞれの班の企画内容が格段にレベルアップし,実現可能なものになった。生徒たちには「気づき,考え,実行する」ってこういうことだよ,と伝えた。

<ナイトハイク>

例年だと2日目の午後に,グループで野外を歩くフィールドワークを行うのだが,今回は震災をテーマにしていろいろ日程をいじったので,フィールドワークができなかった。その代わりに,2日目の夜に暗闇の森を歩く「ナイトハイク」をはじめて実施してみた。

ワークショップの班ごとに,ランタン1つと懐中電灯1つの灯りだけで,真っ暗な森を歩いてくる。迷ったりケガをしたりする生徒がでるといけないので細心の注意を払って実施したが,生徒たちには安全が守られすぎたようで,「もの足りない〜」と言いながら帰ってくる生徒が多かった。

それでも,森の中でライトをすべて消して,森の中から聞こえてくるいろんな音に耳をすませた経験が,とてもよかったと作文に書いた生徒がいた。生まれて初めてホタルを見たという生徒もいた。

<全体を振り返って>

そんなこんなで,いつも以上にあっと言う間の3日間が終わった。3日目には「みんなと分かれるのはさびしい」「この仲間で1つのクラスならいいのに」という声が聞こえてきた。トレセンの3日間を過ごすと,毎年必ず別れがたい気持ちになるものだが,今年の生徒は例年以上に3日間で結びつきを強め,仲よくなっていた様子だった。

きっと「震災」という非常時の中での3日間ということが,その理由の一つだろう。上に書いた活動以外にも,例えば救急法では三角巾で負傷者の手当をする方法を学んだ。震災の記憶の新しい生徒たちなので,いつも以上に熱心に取り組んでいた。

トレセンを行う前は,震災を話題にすることで,心の調子を崩してしまう生徒がでるのではないかと心配したが,生徒の様子を見ている限り,そのようなことはなかった。むしろ,震災という共通体験でみんながつながり,これから自分たちのできることをしっかりやっていこうという意欲が芽生えたようだった。

実は,このトレセンであるグループが企画した「笑顔・夢プロジェクト」という活動が,トレセンの3日後の日曜日に,東松島市の仮設住宅で実際に行われた。次の記事で詳しく書くが,そのプロジェクトには,企画したグループの生徒だけでなく,他のグループの生徒もたくさんサポートメンバーとして参加した。

2泊3日ともう1日のボランティア体験は,生徒たちにとってとても大きな学びの場となったと思う。この震災を体験した被災地の高校生たちが,これからどうなっていくのか,多くの人が注目していると思う。高校生は社会に影響を与える力を十分に持っている。この震災体験から何かを学んで,立ち上がってほしい。このトレセンがそのきっかけの一つになればうれしい。

体験ベースのクラスづくりワークショップ(1st Stage)

Mapws07317月31日(日)に,MAP研究会主催の教員向け講座「体験ベースのクラスづくりワークショップ」を開催した。教員経験が1年〜数年の若い先生(講師を含む)からベテランまで,20名の参加者が集まった。

このワークショップは,今回の震災を受けて急きょ開催されたものである。私たちのもとには,津波の被害を受けた沿岸部の学校で,特に若い先生がクラス運営に苦労しているという声が届いていた。津波の被災地では,二つの学校を一つの校舎に押し込めて学校運営せざるを得ない地域もあり,こどもたちも教職員も互いに疲弊していて,なかなかいつもどおりの穏やかな学校生活を送ることが難しい。

加えて,例年夏休みに行われている初任者の宿泊研修も今年は行われず,県の予算を復興に重点配分したために,教員のMAP研修会も今年度はまったく行われないということで,若い先生が悩みを分かち合ったり,ベテランの先生からアドバイスをもらうという機会も激減している。

そのような状況の下,MAP研究会が果たすべき役割があるだろうという話が6月の総会で持ち上がり,短い準備期間であったが,教員向けにMAPの講習会をすることになった。講習会の名称は「体験ベースのクラスづくりワークショップ」。今までの「MAP体験会」のような名前を敢えてつけずに,参加者に伝えたい内容をストレートに講習会名にした。

今回のワークショップのメインテーマはフルバリュー。児童生徒や担任の先生が,互いの存在や気持ち,考えを互いに尊重しあって,安心してその場にいられる教室をどうつくっていくか。これを1日の活動(体験)を通して学んでいくことにした。ワークショップのチラシには,次の3つのポイントを明記した。
・安心していられる教室をつくる
・互いに協力できる人間関係をつくる
・みんな笑顔で楽しめる活動の数々

互いに尊重しあって,安心していられる教室をつくるための手だてが「ビーイング」である。1日の活動時間を大きく3分割して,序盤はビーイングをつくるために必要な活動と雰囲気づくり,中盤はビーイングづくり,そして終盤はつくったビーイングを活用する方法を,それぞれ体験的に学んだ。

今回集まった参加者の集団が,そのままクラスのこどもたちの比喩となっている。参加者は個々のこどもたちがどんな気持ちで集団に参加しているかを自分の気持ちとして感じながら1日を過ごした。と同時に,1日の活動は,ひとつのクラスの1年の比喩になっている。10時にワークショップが始まったときは,互いに知ってる人が少ない「始業式」の頃。そしてお昼休みは「夏休み」。午後の活動が2学期,3学期で,活動が終わるときが終業式である。

【序盤の活動】
さて,序盤は互いに出会い,一人一人の名前や人となりを覚えながら,この集団での立ち位置を自分なりに探っていく時期である。

Img_3421 Img_3422 Img_3423

・キャッチ
・ラインナップ
・ネームスクランブル
・道場やぶり
・はい・いは・どん
・フープリレー
・デートの約束〜曜日でデート
・キーパンチ

と進んでいく。活動が進むにつれてどんどん気持ちがほぐれていき,キーパンチではいろんな意見が飛び交うようになってきた。

【中盤の活動】
集団で共通体験をある程度積んだところで,この集団のルールやマナーについて確認していく。一人一人の参加者がどんな気持ちで,今ここにいるのか。この集団にどんなことを望んでいるのか。言葉に出して,紙に書いて確認しあう。

Img_0635 Img_0639 Img_0643

・トレジャーハンティング
・ビーイング

今回のビーイングは,両手の形を書いて,左手の中に「学びやすい集団になるために自分がこうなりたいという目標」,右手には「そのために,今から自分がしていくこと」を書いてもらった。そして,みんなの手の輪の中に,「こんな集団になってほしい」「みんなにこうしてほしい」と思うことを書いてもらった。

手の型を取ってねというと,皆さん紙の端っこに手を並べようとする。それが,ちょっとした一言をもらうことでその呪縛から解かれて,写真のように躍動感のあるビーイングになっていった。

【終盤の活動】
ビーイングができたら,あとはそのビーイングを使いながら,さらに育てていくという体験である。

・Zoom/Re-Zoom
・エブリバディ・アップ

Re-Zoomの活動を「互いに見せてはいけない」というルールで取り組んだとき,どうしてもうまくつながらない小集団ができた。その場面で,参加者は全員で輪になって,互いに自分の持っている情報を伝え合った。全員の情報を共有した結果,その小集団のつながる場所が見えた。これはビーイングに書いた「みんなで!」という言葉が生きた場面だった。

また,二つの活動が終わってから,みんなでビーイングの周りに集まって,活動について話し合った。その中からいくつかのキーワードを,ビーイングに追加した。

【まとめ】
まとめは,1日の活動を通して学んだことを,自分の学校や教室に持ち帰るための時間である。1日の活動をしただけでは,教室にうまく持ち帰ることは難しい。活動の意味や自分の気持ちの変化などを振り返り,自分のクラスの状況と結びつけながら考えることで,どうやって持ち帰ったらいいかが見えてくる。

・振り返り(今日の気づきと学び)1人で考えてプリントに記入→3人組で話し合って共有
・プチ講座(フルバリュー/体験学習サイクル/チャレンジバイチョイス)
・フルバリューカードでひと言
・ヒューマン・チェア

4時半までの講座だったが,終了時間を30分もオーバーしてしまった。それでも,フルバリューカードの中から自分の気持ちに合った写真を1枚選んで,今の気持ちを発表してもらったときに,今回のワークショップをやって良かったと強く感じた。と同時に,こどもたちや先生が大変な日常を過ごしているんだなと,あらためて感じさせられた。

今回のワークショップは,PAJのはるみちゃんに全面的にスーパーバイズをいただいて行われた。また,東京都の派遣教員として南三陸町の入谷小学校の支援に入ってくれていたKAIさんには,私たちと一緒にファシリテーターとしてワークショップをつくっていただいた。さらに,玉川大学で冒険教育の研究をしているりょうちゃんも,このワークショップのために東京から来ていただいて,はるみちゃん,KAIさんとともに準備過程から3日間を共に過ごした。多くの方々の支援があって,ワークショップを開催することができた。この場を借りて皆様に感謝を申し上げます。

2011年7月16日 (土)

[学都仙台・宮城]サイエンスデイ 2011 に行ってきた

7月10日。梅雨時期とは思えない真夏の暑さの日曜日,東北大学川内北キャンパスで行われた[学都仙台・宮城]サイエンスデイ 2011 に行ってきた。

東北大学川内北キャンパスは,私が大学生のころは教養部(1,2年生)が置かれていた場所だ。18歳の頃は,毎日ここで学んでいたんだよな〜と懐かしく思いながら1日を過ごした。講義棟に足を踏み入れたのはほぼ四半世紀ぶりだったが,間取りや部屋のつくりに当時の面影を残しつつ,内装などはとってもきれいになっていて,私が在籍していた頃の,ビラが貼られた薄汚い校舎ではなくなっていた。

サイエンスデイは,若手研究者や学生がつくるNPO法人 natural science の主催で毎年行われているイベントで,1日科学館,あるいは科学に特化した文化祭みたいなものである。こどもから大人まで楽しむことができる。高校の科学部や茶道部の出店もあり,高校生の活躍の場としての意義もある。

今回,小学6年生の息子と,小学3年生の娘を連れて,はじめて参加した。6年生の息子はともかく,3年生の娘は,すぐ「疲れた,おんぶ」とかいうヤツなので,この暑さもあり1日楽しめるかどうか心配だったが,行ってみたら楽しい企画がたくさんあって,娘も楽しくサイエンスを体験することができた。

サイエンスデイではたくさんの体験プログラムが提供されるが,事前の申込みが必要な「講座プログラム」と申込み不要の「体験プログラム」に大別される。

息子は講座プログラムを2つ受講した。
○微生物が地球を救う(東北大学 工学研究科 環境生態工学分野)
○ブラックホールって何だろう? (二間瀬敏史教授・東北大学 理学研究科)

Img_3068
微生物の講座では,微生物が汚水を浄化するしくみを学んで,いろんな微生物を顕微鏡で観察したらしい。ブラックホールの講座は,お話しが中心で少し難しかったようだが,「空間をゆがめる」みたいなことを言っていたので,まあ基本的なことは頭に入ったようだ。

娘は体験プログラムを中心にまわった。
○はんだづけを体験してみよう! (natural science)
○磁気記録って何? (東北学院大学 工学総合研究所 ナノ材料工学研究部門)
○オーロラを体験しよう! (東北大学 理学研究科 惑星大気物理学研究室)

はんだ付けの体験では,発光ダイオード(LED)と抵抗器,電池コードを基板の上につなげて,LEDが光る回路をつくるもの。はんだ付けは初体験だが,とても興味を持ったようだった。今年の夏休みの工作は,はんだ付けでつくる何かにしようか。

Img_3045 Img_3047_15 Img_3048_14

磁気記録のプログラムでは,世界最強の磁石(ネオジウム-鉄-ボロン磁石)を使って,磁気テープに字を書いたり,世界最強の磁力を体験したりした。

Img_3053 Img_3061

オーロラの体験プログラムでは,3Dメガネでオーロラの3D画像や,太陽の3D画像を見た。太陽の3D画像はとても迫力があって,フレア(太陽面爆発)の様子が特に良かった。どうやって立体映像にするのかと思ったら,NASAがそれ専用の探査機を2機飛ばしているのだそうだ。やるな〜。

また,電波を音に変換する最も簡単な装置ということで,いわゆる鉱石ラジオをつくるプログラムもあった。オーロラも電波観測をするので,その関連。ダイオード,バリコン,クリスタルイヤホンの3つの部品と導線でつくったループアンテナで,電池がなくても聞こえるラジオができる。こんなラジオづくり,久しぶりだ〜。完成して外に出たら,ちゃんとラジオが聞こえてきた。

Img_3077_2 Img_3095_4 Img_3103_6

他にもたくさんの楽しそうな出展があった。来年必ず参加しようと決めたのが,ODAプレーン愛好会の「夏空に世界でひとつだけの紙飛行機を飛ばそう」。帰り際に,外で完成した飛行機を飛ばしているところを見たが,とってもよく飛んでいた。

そんなこんなで,予想どおり,いや予想以上の楽しいイベントだった。今の子どもたちは恵まれているよね。小学生のうちから,大学の研究者の話を聞いたり,大学の施設を使って勉強できるんだから。うちのこどもたちにもとてもいい刺激になったと思う。お父さんが学んだ大学で,お父さんが学んでいたサイエンスを体験させることができたというのも,お父さんとしては大満足。

来年もまた行くぞ〜!

より以前の記事一覧

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Flickr

  • www.flickr.com
無料ブログはココログ